「ジョゼと虎と魚たち」は、2003年に公開された映画です。
原作は田辺聖子さんの短編小説です。
僕は2003年当時に映画館で観ました。
基本的には切ないラブストーリーですが、青春映画やコメディ映画の要素もあり、満足度の高い映画です。
「ジョゼと虎と魚たち」作品概要
- 公開:2003年
- 監督:犬童一心
- 出演:妻夫木聡、池脇千鶴、上野樹里、新井浩文
- 配給:アスミック・エース
- 制作国:日本
- あらすじ:
大学生の恒夫(妻夫木聡)は、足が不自由なジョゼ(池脇千鶴)と偶然出会い、次第にお互いが心惹かれていき、付き合うことになる。幸せな日々を送っていた二人だが、社会人となった恒夫はジョゼとの将来を考えるなかで、ある決断を行う・・・。
「ジョゼと虎と魚たち」のおすすめポイント
この映画のおすすめポイントです。
- ひと癖ふた癖ある登場人物ばかりで、「良い人」が一人も出てこないのが、リアリティを感じる。
- くるりが歌う主題歌「ハイウェイ」がかっこよくて、映画の雰囲気に合っている。
- 主人公の恒夫が学生から社会人になっていく姿を見ていると、自分の若い頃の思い出がよみがえってきて懐かしくなる。(僕は恒夫のようなプレイボーイではなかったですが・・・。)
「ジョゼと虎と魚たち」のお気に入りシーン(ネタバレあり)
僕がこの映画で気に入っているシーンです。
ジョゼが作った朝ごはんを、恒夫が食べるシーン
恒夫は雀荘でアルバイトをしている。早朝、雀荘のオーナーが飼っている犬を散歩させていると、ジョゼに偶然出会い、家に招かれ朝ごはんを食べることになる。ジョゼが作ったごはん、みそ汁、卵焼き、ぬか漬けの美味しさにおどろき、おかわりするほどたくさん食べるシーン。とてもおいしそうにごはんを食べる妻夫木聡さんの演技が秀逸。
ジョゼと恒夫の指先が触れ合うシーン
ジョゼの家の台所を、リフォーム業者がバリアフリーの工事を行う。人見知りのジョゼは押し入れの中に隠れていたが、恒夫は押し入れを開けジョゼと話す。ゴミ箱から拾ってきた学生のノートを見ながら漢字の書きまちがいの話をしていると、偶然二人の指先が触れて、ジョゼは固まってしまう。恒夫はジョゼの様子をみて今度は手をつかまえてギュッとにぎる。ドキドキするシーン。
ジョゼと別れたあと恒夫が泣くシーン
ジョゼと結婚する覚悟ができず、別れることになった恒夫。ジョゼに最後の別れを告げ、同棲していた家を出る。迎えに来ていた香苗〔かなえ〕(上野樹里)と一緒に歩いていると、突然恒夫が号泣する。恒夫の気持ちが伝わってきて、もらい泣きしてしまう。
「ジョゼと虎と魚たち」は現実的なラブストーリー映画!
ストーリーをひと言でいうと「恋多き大学生が、障害をもつ女性と恋仲になるが、彼女と人生をともにする覚悟ができず、結局は逃げてしまう」となりますが、きれいごとではないリアルなラブストーリーに切なくなる映画です。
エンドロールで流れるくるりの歌「ハイウェイ」を聞きながら、映画の余韻にひたってしまいます。