「お父さんのバックドロップ」は2004年に公開された日本映画です。
中島らもさんの短編小説「お父さんのバックドロップ」が原作で、中島らもさん自身もチョイ役で映画に出演しています。
1980年頃の大阪を舞台に、プロレスラーの父親とその息子の絆を描いた、笑いあり涙ありの感動ヒューマンドラマです。
「お父さんのバックドロップ」作品概要
- 公開:2004年
- 監督:李闘士男
- 出演:宇梶剛士、神木隆之介、南果歩、南方英二、生瀬勝久
- 配給:シネカノン
- 制作:「お父さんのバックドロップ」制作委員会
- あらすじ(DVD公式ページより):
「新世界プロレス」のプロレスラー、下田牛之助を父に持つ小学生の下田一雄はプロレスが大嫌い!悪役に転向したお父さんの職業を恥ずかしく思う一雄は、クラスメイトにもそのことを内緒にしていた。そんな息子の信頼を得るために牛之助は無謀ともいえる戦いを決意する・・・。
「お父さんのバックドロップ」のおすすめポイント
この映画のおすすめポイントです。
- 大阪鶴橋のコリアンタウンを思わせる下町の雰囲気が、なつかしさを感じさせます。
- アコーディオン奏者cobaさんが音楽を担当していて、哀愁たっぷりのアコーディオンの音が、映画をより一層盛り上げています。
- 下田一雄を演じている、子役時代の神木隆之介くんがカワイイです。
「お父さんのバックドロップ」のお気に入りシーン(ネタバレあり)
僕がこの映画で気に入っているシーンです。
一雄がプチ家出するシーン
牛之助と一雄と松之助(祖父)がホットプレートでお好み焼きを作り、それをおかずに白飯を食べる夕食シーン。亡くなった母の映像が入っていたVHSのビデオテープを、祖父が牛之助の試合のテレビ録画で上書きしてしたことを知った一雄は、祖父に暴言を吐きます。それを牛之助から叱られた一雄は家を飛び出してしまいます。男3人がホットプレートを囲む夕食の哀愁と、一雄が亡くなった母を想う気持ちに、なんとも切なくなります。
ロベルト・カーマンと対戦前の、牛之助のマイクパフォーマンスシーン
「熊殺し」の異名をもつ空手世界チャンピオンのロベルト・カーマンとの世紀の一戦。選手紹介のあと、リングアナのマイクを奪い取り、試合に向かう決意を語る牛之助。「今日ワシは死ぬかもしれん。でももう構わん。今日ワシはたった3人のために戦う。ワシ自身と、死んだ嫁はんと、それからワシの息子のために、今日ワシは戦うんや!」と叫びマイクを投げ捨てます。そのシーンでいつも泣いてしまいます。
ロベルト・カーマンをバックドロップ一発で仕留めるシーン
ロベルト・カーマンの攻撃に何度も何度もダウンを奪われながらも食らいつく牛之助。一瞬のスキをつき、カーマンの背後をとります。そこから映像はスローモーションになり、牛之助の心臓の鼓動と息づかいだけが聞こえる時間が流れます。そして遂に牛之助はバックドロップをさく裂させ、カーマンは気絶! 大逆転勝利をおさめます!
「お父さんのバックドロップ」は熱血&コメディ&ヒューマンドラマの感動映画!
大阪を舞台にしているだけあって、随所に笑いがちりばめられています。
でも、ラスト30分は牛之助の必死な姿に涙してしまいます。
笑いあり涙ありの極上ヒューマンドラマです。
この映画を観るのにおすすめのシチュエーションとしては、休日の昼間に、ビールとおつまみ片手に、プロレスの試合を見るような気楽な気持ちで観るのがピッタリです。もちろん涙をぬぐうためのハンカチまたはティッシュはお忘れなく。