2019年7月12日にエディオンアリーナ大阪で、世界ボクシング協会(WBA)ミドル級の世界タイトルマッチが行われ、村田諒太(むらたりょうた、帝拳ジム)が世界チャンピオンのロブ・ブラント(アメリカ)と再戦、2ラウンド2分34秒TKOで倒し、世界チャンピオンに返り咲きました!
負けたら引退も覚悟していた中での再戦、村田は魂のこもった試合を見せてくれました!
再びチャンピオンとなった村田選手、おめでとうございます!
前回2018年10月のブラントとの対戦は、不完全燃焼の敗退だった・・・
前回2018年10月に、ラスベガスのパークシアターでロブ・ブラントと対戦したタイトル防衛戦では、手数とフットワークで圧倒するブラントに翻弄された試合となってしまいました。
村田は右ストレートを完全に封じられ、相手に決定的なダメージを与えられることなく、12ラウンドのフルラウンドを終え、大差で判定負けとなってしまいました。
ブラントのスタミナが最後まで落ちることがなかったのも誤算となり、村田は不完全燃焼のままベルトを失いました。
今回の試合の感想
9ヶ月前の敗戦をふまえ、村田がしっかりブラント対策をしたことが、勝利につながりました。
村田は1ラウンドから様子を見ることはせず、ブラントの手数に応戦して、打ち合いの展開にもっていきました。
そしてボディにクリーンヒットを当てて、相手の動きを止めます。
左フック、右ストレートをたてつづけに当てて、2ラウンド目にダウンを奪います。
ダウンを取ったあとの残り時間は1分。
そこから村田はすべての力を振り絞ってパンチを打ちまくります。
会場のボルテージは最高潮!
僕もテレビの前で、村田の姿にウルッときてしまいました。
反撃できないブラントはガードするのが精いっぱい、いくつかのパンチがブラントの顔をとらえたところでレフリーストップとなり、村田がTKO勝利しました!
たった2ラウンドでしたが、中身の濃い試合でした。
村田諒太の試合は、いつも感動させてくれます。愚直に前へ進み、何度も何度も右ストレートを繰り出すスタイルは、重戦車のような印象を受けます。そのためエンダムやブラントのようにフットワークと手数でいなすボクサーにやられることもあるんですが、そこが憎めないというか、応援したくなるんですよね。
同じ世界チャンピオンでも、バンタム級の井上尚弥は、巧みにフェイントを交えつつ相手を翻弄するので、とにかく「スゲー。」と言うしかない華麗なボクシングです。僕はどっちのボクシングも大好きです。
世界王者に返り咲いた村田選手、これからも応援しています!