きょう10月2日の15時に、キユーピー(2809)の第3四半期決算短信が発表されました。
まあまあ良い決算だったんじゃないかと思います。
7月発表の中間決算では進捗がよくなかったですが、今回の第3四半期決算では、会社予想達成率79.0%となっており、回復がみえます。
決算短信の内容をみていきましょう。
売上高・利益の概況(前期比)
売上高:1.7%増
営業利益:4.1%増
経常利益:4.1%増
純利益:5.5%増
爆発的なヒットはないけど、根強い人気のある商品を多くかかえているキユーピーらしく、底堅い数字です。
売上高の割に純利益が多い原因は「付加価値品の伸張やコスト改善に加え、前年第1四半期に発生した減価償却方法の変更に伴う残存簿価の一括償却の影響」と説明がありました。よく分かりませんが、帳簿合わせで利益が伸びただけのようです。
セグメント別の状況
調味料
・海外のマヨネーズやドレッシングの伸びが牽引し増収
・付加価値品の伸張や減価償却費の減少などにより増益
タマゴ
・米国での鶏卵相場下落などの影響により減収減益となったが、付加価値品は伸張
サラダ・惣菜
・カット野菜や惣菜の伸張、宅配や外食などの新販路への展開により増収
・売上の拡大に伴う利益増、カット野菜などの付加価値品の伸張により増益
加工食品
・アヲハタ 十勝コーンの休売や不採算商品の見直しにより減収
・まるごと果実などの付加価値品の伸張や不採算商品の見直しは進んだが、コーンの休売などにより減益
ファインケミカル
・医薬用EPAの減少が影響し減収となったが、通信販売向け商品は好調に推移
・売上の減少や広告宣伝費の増加により減益
物流システム
・既存顧客の受託エリア拡大や新規顧客の獲得などが進み増収
・新拠点稼働などコスト増加の影響を受けたが、増収効果や保管・運送の合理化、減価償却費の減少により増益
共通
・食品メーカー向け製造機械の販売増加により増収増益
いちばん気になるのは海外展開の状況です。中国などアジアは順調に売り上げを伸ばしていますが、米国は鶏卵相場下落などで苦戦しています。
マヨネーズやドレッシングは、もともと欧米発祥の調味料なので、欧米の人には、日本の企業が作る洋風調味料は、そこまで価値を感じないのかなと思います。
それならば、日本古来の食材・調味料と組み合わせた商品を前面に押し出してみてはどうでしょうか。わさびドレッシング、ゴマだれドレッシング、ゆず胡椒マヨネーズ、土佐酢ドレッシング、醤油ドレッシング・・・・どこかで聞いたことのある名前ばかりですが、海外で売り出したらヒットするかもしれません。
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決算短信や有価証券報告書といったものは、文字ばかりで読みづらく、しかも貸借対照表や損益計算書を理解するには、ちょっとした会計の知識も必要になってきます。
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