投資で大事なのは、とにかく「判断に迷ったら動かない」ことです。
- 「そろそろ株価が上がりそうなので、いまのうちに買っておこうかな。それともやっぱりやめておこうかな。」
- 「このまま株を保有しておいてよいだろうか。なんとなく下がりそうな気配なので、いったん手放したほうがよいだろうか。」
など、投資をしていると、なにかと迷いが生じます。すこしでも判断に迷うのなら、その時は何もせずに動かないほうが、結局は良い結果を生みます。
買うときでも売るときでも同じです。迷ったら下手に動かないことです。
僕がおすすめする投資本「世界一シンプルなバフェットの投資」(アスペクト社、ジェームズ・パードウ著 中島早苗 訳)で、バフェットは「迷ったら動かない」ことの大切さを訴えています。いくつか抜粋します。
- 迷うときは動かずにいよう。動いて経費を生じさせるよりも、いびきをかいて眠る習慣を身につけよう。
- 賢い投資家はいびきをかいて寝ているときでも儲けることができる。売り買いが投資のすべてではない。
- 動かないことが「賢明な動き」だとバフェットは言う。なにもしないことに拍手を送り、それが自分の投資哲学の基本だと言い切る。なにもしない?動かない?いったいどういうことなのだろう。投資とは追い越し車線に入ることではないのか?その答えは「ノー」だ。バフェットは「動きすぎ」を避ける。いったん適正な株を手に入れたら、動かないことが最善の策なのだ。
「世界一シンプルなバフェットの投資」を紹介した過去記事はこちら
バフェットのいう「動かない」とは、いちど買った株は永久に保有する、という意味での「動かない」なので、いくぶん限定的ではありますが、「動かない」ことは投資全般に通じる考え方だと思います。
迷ったときは動かず、自分の中で確信がもてたときだけ動くことを続けていると、投資は上達します。動いた結果、予想に反して株価がわるい方向へ行ってしまったとしても、自分を信じて下した判断なので納得ができます。そして反省したことは糧となり、次の投資判断でかならず生きてきます。
いちばんいけないのは、「なんとなく」「勘にまかせて」「思いつきで」「チョットだけ儲ければいいかなと思って気軽な気持ちで」投資してしまうことです。経験上、そういう気持ちのときはドカンと負けてしまいます。