投資を考える おすすめ度★★ おすすめ投資本

「ナチュラルハイ わたしを超えるわたし」

投稿日:2018年2月12日 更新日:

おすすめ度:★★
上野 圭一 著
ちくま文庫

「ナチュラル・ハイ」とは

「ナチュラル・ハイ」とは、ひと言でいうと「幸福体験」です。

まわりの世界と自分との境界線がなくなり、自己超越感覚がおとずれ、幸福感につつまれる経験のことをいいます。

ちょっとスピリチュアルな話に聞こえるかもしれませんが、著者はこの「ナチュラル・ハイ」をきわめて科学的な視点で解説しています。そういう意味で、けっして怪しい本ではありません。

「幸せって何なのか?」「人間とは何か?」「自分は何のために生きているのか?」という人生の問題にぶつかったとき、ぜひ読みたい本です。

この本が株式投資とどう関係しているのか?というと・・・世の中のさまざまな製品・サービスは、ある意味、人間の欲望を満たすために存在しているといえます。その欲望の源泉(ハイになることへの欲求)がどこにあるのか理解を深めておけば、「この先、人々はどのような欲求が増し、それを満たす製品・サービスは、どのようなものが増えていくのか?」の見通しを立てやすくなります。すなわち、これから急成長する企業を見つけやすくなります!

本の中でも紹介されていますが、アメリカの心理学者アブラハム・マズローは「欲求の階層論」をとなえ、人間の欲望をいくつかの段階に分けました。

マズローによると、人間の欲望は下の階層から「①生理的欲求」「②安全欲求」「③帰属欲求」「④自己評価欲求」「⑤自己実現欲求」「⑥自己超越欲求」とピラミッド型に階層になって、このうち一番下の階層の①の生理的欲求が満たされてはじめて次の②の安全欲求が生まれてくるといいます。そして、②の安全欲求が満たされてはじめて③の帰属欲求が・・・というように、段階を踏んで欲求が満たされていくとしています。

具体例を示すと

  • 「①生理的欲求」:呼吸したい、食事したい、眠りたい
  • 「②安全欲求」:身の危険を守りたい
  • 「③帰属欲求」:家族や企業や国家などの集団に帰属したい
  • 「④自己評価欲求」:他人に認めてもらいたい
  • 「⑤自己実現欲求」:自分に備わっている資質や能力を十分に活かしたい
  • 「⑥自己超越欲求」:自分自身の枠をひろげて、それを超えたい

①→②→③→④→⑤→⑥の順に欲求が満たされていきます。

「ナチュラル・ハイ」は、いちばん上の階層である「⑥自己超越欲求」に属します。

人間の欲求の最終形が、この「⑥自己超越欲求」、つまりナチュラル・ハイであるといえます。

この本の目次

この本の目次をご紹介します。

はじめに―宇宙を旅する人へ
  • あいまいな<わたし>の輪郭
  • 自己超越としての<ハイ>
  • この本の使い方
第1部 ナチュラルハイとは?
  1. 人はハイを求める動物である
  2. 歴史のなかのハイ
  3. ハイの心理学
  4. ハイの生理学
  5. ハイの健康学
第2部 ナチュラルハイ完全ガイド【基礎編】
  1. 呼吸のコントロールによるハイ
  2. イメージのコントロールによるハイ
第3部 ナチュラルハイ完全ガイド【応用編】
  1. からだのコントロールによるハイ
  2. 感情のコントロールによるハイ
  3. 感覚のコントロールによるハイ
  4. 眠りによるハイ
  5. 病気と治癒のハイ
  6. ことばの力によるハイ
  7. シャマニズムによるハイ
  8. スポーツによるハイ
  9. 超常現象によるハイ
  10. 環境によるハイ
  11. 天体と気象のハイ
  12. 死と再生のハイ

目次だけで「ハイ」という言葉が23回登場しているように、とにかく最初から最後まで「ハイ」について語り尽くした本です。そして、ナチュラル・ハイは身近な存在であり、とても素晴らしいものなんだということを教えてくれる本です。

ひとつだけハッキリしておきたいのは、この本は、いわゆる「ドラッグ」と呼ばれる「覚せい剤、アヘン、マリファナ(以上、違法ドラッグ)」「酒、タバコ(以上、合法ドラッグ)」を使用した「ケミカルなハイ」を紹介した本ではありません。

あくまで自然にあるものを利用した「ナチュラルなハイ」について紹介した本だということを補足しておきます。

僕が感動した一文

この本で僕が最も感動した一文があるので、ご紹介します。

それは、本の冒頭にある、こんな一文です。

わたしたちのからだをつくっている物質の材料はすべて星のかけらからできています。

まったく当たり前のことなのですが、改めてそう言われると、なんだか自分のからだが神秘的なものに感じてきませんか?

本では、冒頭の一文のあとに、こう続いています。最後にご紹介しておきます。

その材料の供給源は地球だけとはかぎりません。200億年前のビッグバンからはじまるこの宇宙の歴史のそこここで、数えきれないほどの誕生と死をくり返してきた星々の小さな破片が地球に到達し、空気や水やたべものをつうじてわたしたちのからだに入りこみ、からだのそこここに流れ、あるいはしばし定着して、<いのち>を営んでいます。

あなたの耳たぶのタンパク質をつくる炭素原子の1個は、かつてどこかの星雲の星のかけらだったかもしれません。あなたの肋骨をつくるリン原子の1個は、わたしたちの銀河系が進化をはじめたころに誕生したものが、いくつかの星の生涯をめぐりめぐって、いまの場所を仮の宿にしているのかもしれません。

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